★1.筆者ナガレタゴガエル調査研究の概要★

  ※ 少しづつ加筆修正します。  

(1).<調査・研究の動機&目的 & 最終的な研究目的:[1]-[6]>:
(2).<調査・研究の経緯>:
(3).<毎年度の調査方法の概要>:
(4).<これまでの各年度・各活動期の捕獲数の概要>:
(5).<ナガレタゴガエル卵の初期発生観察のための教材としての研究>:


(1).<調査・研究の動機&目的 & 最終的な研究目的:[1]-[6]>:

@.調査・研究の開始 と 動機:
◎ 筆者(三輪時男)は、1991年度[1991年12月]から東京都桧原村:秋川上流域で、ナガレタゴガエルの
  野外調査研究を開始し、途中4年間:[1994-1997年度]は中断しましたが、2016年度(〜2017年3月)迄
  の23年間(冬眠期&繁殖期の調査は23年; 春眠期の調査を7年; 秋の回帰移動期の調査を5年)
  の調査で、約14万匹の個体を捕獲し、多くの個体をマーキングし、生態調査を継続しています。
※ 1994・1995年度は、産卵・初期発生の調査研究は実施;
  1996・1997年度はナガレタゴガエル関係の研究は完全中断。
◎ 筆者が、ナガレタゴガエルの野外調査研究を始めた『最初の動機=生態調査研究のきっかけ』は:
  「このカエル(ナガレタゴガエル)は、もしかしたら、とんでもない移動行動をしているかもしれない。
  アユやサケほどでないにしろ、沢の水中・水底を、年間に長距離回帰移動しているのではないか?。
  そうだとしたら面白いな。不可能かもしれないが、自分が一生をかけて解明してみたい。…
」という
  想いからです。
◎ それは何か直感めいたものからです: 「魚の様に沢の水中を長距離・回帰移動をしているはずだ。
  そうでないとおかしい。」と感じたからです。
 ※ 回帰移動(Migration)[一方通行でない移動行動]: セキツイ動物では:サケ科の魚類・ウミガメ・
  渡り鳥・ヌーやカリブーなど; 無セキツイ動物でも、大カバマダラなどの蝶やカニなどが、顕著な
  回帰移動(Migration)をすることがよく知られ研究されています。
   そして、アユやウナギなどは、降下型回帰移動(下流へ・海へ移動して産卵); サケ科の多くは、
  溯上型回帰移動(上流へ移動して産卵)のタイプです。
   ナガレタゴガエルは、いわゆる・降下型回帰移動のタイプで、下流部へ移動して産卵し、夏に上流部
  へと移動:【冬眠場所】・【繁殖場所】・【夏の活動場所】間での循環移動です。
★ また一方、調査開始時の1991年に、大学の研究者K氏から、
  ◆「ナガレタゴガエルは、もう何も調べることなんてないよ。俺が(草野氏が)、もう全部調べつくして
   書いたから(=1本の論文に20位の内容を)」;
  ◆「ナガレタゴガエルが沢を長距離、流れ下るわけないだろ! ナガレタゴガエルの『ナガレ』は、
   流水地に産卵する意味で、流れ下る意味じゃないんだぜ。カエルなんてほとんど移動なんて
   しないんだよ。せいぜい、産卵場所から平均50−100m位なもんだよ。」;
  ◆「ナガレタゴガエルが春眠なんてするわけないだろ!」…等々、言い放たれたこと。

  私は、内心、「この人(草野氏)、本気で言ってるのか? 頭、大丈夫か?」と思いました。
  そして、「『何一つ、調べていない』の間違いだろ?」と思ったのです。
  実際、彼(草野氏)の2・3年の断片的な調査データでは、およその結論を出せるような内容は、『体長』
  しかなかったから。もっとも、彼の♂の体長のデータは、明らかに間違っているのですが…。
★ 元々、草野氏は、両生類の専門でもないくせに、何もかも知ったかぶって、決めつけ言い放ったのです。
  もちろん、冬に産卵するカエルは、春眠するのが基本:餌となる昆虫等もいないし、まだカエル自身、
  活動するのに寒いからです。日本では、ヒキガエル・茶色のアカガエル群:ニホンアカガエル・
  ヤマアカガエル・ナガレタゴガエル等が、春眠するのは当然。欧米では、春眠はもちろん、夏眠の
  研究報告も多数あります。K氏が、勝手な虚偽発言を繰り返してるだけ。
   また、ナガレタゴガエルは、世界で類をみないほどに、魚のごとく長距離移動します。
   草野氏は、何一つ調べてもいないで、勝手に推測で虚偽発言を繰り返すだけ。
★ 更に、私が、私の膨大な調査データから、「ナガレタゴガエルは産卵期だけで長距離1km以上も
  流下移動する個体は多数いる」ことを教えると、私に断らず、勝手に、平凡社の図鑑に、それらの
  内容を、無断で記述したのです。 平凡社も、腐った出版社だが…。
    これを知った時は、甚だしい怒りを覚えたのです。当初、草野氏は私に、「ナガレタゴガエルは、
  長距離、流れ下って移動なんかするわけないだろ」と嘲笑っていたくせに! 彼が、他人のデータを
  無断使用することは知っていたのだけど、まさか、自分がやられると思っていませんでしたから…。
  毎度、他人のデータを無断使用するのが常だから、草野氏は。

★  これら2つのこと:@Aも、私の調査研究の大きな動機の一つです。
  @.草野氏による:「ナガレタゴガエルはもう調べつくした、などと言うふざけきった発言」への怒り;
  A.「私の研究データを勝手に無断使用する」草野氏への怒りから。
   そして、それを間接的に放置する、平凡社への怒りから
  

A.当初の研究目的の半分は、【現在の誤った記述内容の訂正】
★ この内容の詳細は、【4.多くの人が誤解している点:@−S】で詳しく記述しています。
◎ 当初の、筆者の調査研究の目的・動機は、【回帰移動行動の解明】でしたが、一方では、 
  当初の、ナガレタゴガエルに関する2本の論文:[A:松井, 1978] & [B: 草野 and 福山, 1987] には、
  虚偽記述内容が多すぎた事=裏付けるデータ無しに推測で断定的な記述がなされ、
  ほぼ全て間違いだったこと]
にあります。

◎ 現在、多くの書物は、「日本カエル図鑑(前田・松井)」からの引用記述ですが、この図鑑中の
  生態面の記述は、上記 A・Bの論文を原著論文にしているため、誤りの記述が多いのです。

  その結果、「日本カエル図鑑(前田・松井)」からの転記による「山と渓谷社」の図鑑でも、虚偽内容の
  記載が多いのです。
 元々、ナガレタゴガエルに限らず、日本のカエルにおいて、原著論文に相当するものがほとんど
  存在しないのです。いまだに、多くの内容が、「日本産蛙総説 (岡田, 1978 (1930))」から引用され、
  「日本カエル図鑑」の中の生態面の記述は、これから多くの引用なのです。
 結局、筆者の研究目的の半分は、「虚偽内容記述ばかりの、当初のナガレタゴガエルの原著論文:
  A(松井, 1978)&B(草野 and 福山, 1987)の内容を訂正すること」になったのです。
◎ 本来なら、上記 A・Bの論文のような、明らかに内容に明らかにおかしな点: 明らかな虚偽記載、
  等々、多数ある論文は、撤回されなければいけないのですが、日本の爬虫両生類の学会は、…。
  日本の爬虫両生類の学会では、「方法が具体的に書いてなくても」;「証拠となるデータや写真・図が
  無くても」、このA・Bの論文のように、審査が通過して論文になってしまうのです。そして、永遠に
  撤回されることすらないのです。研究不正を繰り返しても咎めも無く、小保方さんの様に実質的に
  研究会から追放されることも無い。

  
 ナガレタゴガエルについての記述、以下の@〜Sは、典型的な虚偽記載内容です。

  @.[ナガレタゴガエルは、希少種(で保護が必要)]
  A.[ナガレタゴガエルは、特定の地域・流域にしか生息していない]
  B.[ナガレタゴガエルの水中冬眠が珍しい]
  C.[ナガレタゴガエルの
繁殖活動期は2〜4月]、
  D.[ナガレタゴガエルの
水温が4℃に達すると繁殖行動を開始する
  E.[一度、繁殖行動を開始すると、その後は4℃以上の水温が必要と言うわけでは無い]
  F.[ナガレタゴガエルの繁殖行動と降雨・降雪との相関関係はない]
  G.[ナガレタゴガエルのペアは、良い産卵場所を探すために、長期間、ペアを継続する]、
  H.[ナガレタゴガエルは、日中・昼間に産卵する]
  I.[ナガレタゴガエルは、淵の底の枯葉の上等に産卵する]、
  J.[ナガレタゴガエルの
産卵数(蔵卵数)は平均130個:50-170個
  K.[ナガレタゴガエルの卵の大きさ:直径3.6・4mm]、
  L.[ナガレタゴガエルの
幼生は最大でも21mmにしかならない
  M.[ナガレタゴガエルの幼生は、何も食べずに変態し子ガエルになる]、
  N.[幼生の【歯式】は、安定していて 【1:2+2/1:2+2】である]
  O.[ナガレタゴガエルの♂の体長:39−56mm]
  P.[ナガレタゴガエル個体群の性比は、♀:♂=1:1である]、
  Q.[林から11月に渓流に移動した個体はその後余り移動せず水中の石の下で越冬する]
  R.[カワネズミが主要な捕食者である]
  S.[ナガレタゴガエルは、夏期には林床で、クモなど土壌小動物を食べて暮らしている]


◎ この@−Sは、【4.多くの人が誤解している点:4(2)@−S】に対応し、
  この中で、[@−Sが虚偽である『根拠・理由』の説明]&[@−Sの『正しい内容』]を記述しています。
  ここでは、@−Sの内容が虚偽である理由 & 正しい内容、等は、ここでは詳しくは記述しません。


◎ 上記の:CDJLは、悪質な間違い内容: 
  ナガレタゴガエルのことを少し観察してきた人ならば、DJLがおかしいのは気づいているでしょう。


★ K氏は、単に1本の論文B(草野 & 福山, 1987)の中で、上記 D−G;JO−Qの内容、他、の
  内容を記述し、普通なら20本位の論文にする内容・結論を、ほぼ全て科学的根拠など無く、
  推測だけで話を作り上げ、多くの虚偽記載をしまくっているのです
★ またM氏も、単に1本の論文A(松井, 1978)の中で、上記LMN等の内容を、ほぼ全て科学的根拠
  など無く、推測だけで、証拠となるデータ・写真等などいっさいなく、結論付け報告しているのです。
★ またRSは、論文BのK氏が、「日本動物大百科 第5巻(平凡社)(1996)」等の中で、誰も
  調査もしていないのに、断定的な文章で記述している内容。
  もちろん、原著論文は存在しません、K氏の推測で書いている文章だから。

B.最終的な研究目的:[1]-[6]
◎ 研究を継続する過程(2015年度時点)で、最終的な研究の主目的は、以下の6つになりました。
★ 開始当初は、上述の様に、下記の[1] だけが研究の最終目的でしたが、2・3年、調査をすると、
  次の、A.B.C について、より強い疑問・関心がわいたのです。
  
 A.「何で、冬眠期中に既にペアになっているのが多いんだ? 
  産卵移動期には、ほとんどペアばかり、すなわち、冬眠期中に、ほぼ♀のペアリングが完成している。
  これって、世界のカエルで普通の事なのか?」
★ 同様に、「何で、産卵移動期に、シングルの♀を見ることが、ほぼできないのか?」
   =「何で、産卵期に野外で、ペアリングの瞬間を見ることが、ほぼできないのか?」
   =「産卵場所に出現する前に、ほぼ全ての♀のペアリングが完了しているが、
    抱接完了時期はいつなのか? & どこでなのか?」

 ⇒ 今までに、テレビ放映のための撮影に何度か関与してきましたが、常に、ネックになるテーマが、
  「野外で抱接の瞬間=ペアリングの瞬間を、撮影することが困難:ほぼ不可能なこと」なんです。
  「撮影するには、ペアを捕獲し、それを人為的に解除したシングル♀を♂の集団の上流から放流
  するしかないのです:いわゆる、自然状態ではないペアリングなわけです」
   ナガレタゴガエルや世界の一部の種の場合、産卵場所に来る前に、ほとんどの♀のペアリングは
  完了しているため、野外の自然状態での抱接の瞬間の撮影は、ほぼ不可能なんです。
  
 ※A: 手作業での捕獲データのみでは、冬眠期の後半〜産卵移動開始直前での、全体♀における、
  被抱接割合(=♂に抱接されている割合:つまり、ペアになっている♀の割合)は、20-50%位です。
  この数字だけでは、人によっては、何でほとんど(≒90%)なんだ!と思うかもしれませんが、…。
  冬眠期に、人が手作業で捕獲できる個体は、実際の生息数の10%ほどなんです。人が捕獲できない
  =捕獲できないような場所でじっとしている個体が約90%なんです。これら90%の個体は集団越冬
  していて、これらの♀は、全てペアリング完了しているんです。実際、あらゆる側面から計算・逆算
  して、産卵移動開始前に、ペアリング完了している割合は90%ほどなんです。でないと、多くの現象が
  矛盾するのです。もちろん、これらのデータ・統計解析値は、まだ、ここでは示しません。とても重要な、
  数々の証拠データなので。 
 B.「何で、ここまでに超ウルトラ難産なんだ? こんな難産ガエル、世界に他にいるのか?」
  つまり、「何で、ペアのまま長期間(最大2ヶ月近くも)、移動し続けるんだ?; 普通、カエルは
  もちろん、サケだろうが、蝶だろうが、移動するのはシングル個体で、ペアリングしてから、そのまま
  ペア状態で長期間・長距離移動するカエルなんて、世界に他にいないのでは?」
   また一方、「水槽内で、多くのペアを入れ観察しても、容易に産卵できない: しないのではなく
  できないのです。何度も何度も産卵しようと試みるのだけどできない。(これまでに1000ペア以上で
  観察してきました)。」

 ※B: もちろん、世界にこのようなカエルはいません・報告はありません。
  この点: 超ウルトラ難産・超長期の抱接継続は、完全に世界でナガレタゴガエルだけの特徴です。
 C.「何で、♂が♀よりもこんなに多いんだ? しかも、なぜか、この性比が顕著に年変動している。
  普通に考えるなら、性転換しているとしか考えられない。性転換しているとしたら、何が要因なんだ?
  また、何で、♀:♂=1:3 ⇒ 1:1 へと急激な揺り戻しが可能なんだ?」

 ※ これは、真の性比の話です。繁殖場所で目視できる見かけ上・うわべの性比の話ではありません。
  
◎ その結果、筆者の最終研究目的の内、最重要課題が下記: [2]. [3]. [4]. になりました。
  そして、[4]に関しては、自分が生きている内には、解明できないだろうな、と思っていましたが、
  調査開始以来26年目:2016年度に、やっとやっとやっと、わかったのです。
  
   
★ 【筆者の最終研究目的:1−6】 (生態面4; 環境保全面1; 生物教育面1)
   ※ 生態面:[1]. [2]. [3]. [4] =Top 頁のナガレタゴガエルの生態的特徴:1−4。
        この4つは、世界のカエルでナガレタゴガエルだけの特徴です。

 [1].【年間の回帰移動の詳細】: 渓流魚の様な水底長距離移動の @.[移動距離やルート];
     A.[秋の冬眠場所=繁殖場所への移動行動開始の誘発条件];
     B.[冬の産卵移動行動開始の誘発条件]; C.[移動行動中の日周期(24h)行動パターン]、
     D.[分散移動(Dispersal)の特徴: 割合・移動距離・尾根越え移動、等]、
     E.[冬眠・春眠の特徴]、等々 
              ◆→ABCの一部の結果・結論は【5.文献・資料のEFG】参照
              ◆→@DEの一部の概要:初期の調査結果は【5.文献・資料のBCD】参照
 [2].【抱接行動の開始 & ほとんどの♀のペアリング完了時期】: 秋に抱接行動を開始し、冬眠期中
     の終わりに、ほとんどの♀の抱接が完了⇒ この『開始時期』・『各時期と♀の抱接割合』、等々
            
 [3].【抱接継続期間】: 冬の繁殖期前 (秋〜冬眠期) だけでなく、冬の繁殖期 (産卵移動期) でさえ、
     超長期間に及び、抱接:ペアリングが継続⇒ この『継続期間』&『♂の抱接解除・再抱接』等々

 [4].【真の個体群性比&その年変動】 & 【世界の両生類で唯一、野外で性転換が生じている要因
    
 ★[4] に付随して、個体群の特徴:[個体群密度・個体総数&その年変動], [体長(子・成体)] ,
     [成体の年齢構成:寿命・性成熟年齢], [産卵の特徴:産卵数・産卵場所・産卵時刻、等], 等々
 [5].【ナガレタゴガエルが底生魚のカジカとともに、本州(東北以南)の源流域の重要な指標動物
     あることを広く一般の人に認識してもらうこと】

 [6].【ナガレタゴガエル卵の『中学・高校生物の発生単元』への教材としての有効活用】
   
◎ この研究目的[5]のためには、ナガレタゴガエルの生態の真実を広く多くの人に知ってもらう必要が
  あります。ところが、現在、ネット上や、多くの図鑑に記載されている、ナガレタゴガエルの情報は、
  あまりに偽りが多いのです。
◎ そのため筆者は、以前から、早く一般の人に、「ナガレタゴガエルの生態の真実」を知ってもらうために
  (=世間でまかり通っている偽りの内容を訂正するために)、身分地位を有さない非力な自分なりに、
  「単行本が出せれば良いのだが…」とか、「一般の人との観察会を実施して、ナガレタゴガエルの
  真の生態を、数人の人にでも、知ってもらえれば」と思っていました。
◎ ただし、研究者ゆえに、論文で公表する・されるまでは: およそ論文に必要な主要なデータが
  そろうまでは、軽い気持ちでネット上や単行本などで、写真や情報などは公開できないわけです。
  そのため、これまでは、「公に募集をしての観察会を開くこと」などや「ネット上でナガレタゴガエルの
  生態の真実の内容の記述・公開」などは控えていました。
◎ ようやく、主要な各研究テーマの調査データもそろい、頑張って論文にしていく段階になったことも
  あり、このサイトで、ナガレタゴガエルの真の特徴を公開している次第です。



(2).<調査・研究の経緯: @.1991-1993年度; A.1998-2005年度;
B.2006-2014年度; C.2015年度〜>

@.[1991-1993年度] (初年度〜3年目): 雲をつかむような状態のことばかりでした。
★【調査流域の設定】:上述の(1)Aや【4.多くの人が誤解している点:4(2)の終わり】でも述べた様に、
  筆者の調査地の沢は、上記の草野氏の論文Bの調査場所:【秋川支流の盆堀川の支沢の千ヶ沢】の
  尾根を隔てた隣りの沢:【小坂志川(小坂志沢)】に決めました。

◎ その最大の理由は、【4.多くの人が誤解している点:4(2)の終わり】 & 上述のように、
  Bの論文の内容をほぼ全て、きちんと科学的に否定するためです。Bの論文の内容の結論は、
  ほぼ全て虚偽であることは、論文を読んだだけで調査前から筆者には気付いていました(研究者なら、
  誰でもには気付くはず)。そのため、『隣りの沢』=『ほぼ同一個体群』に決めたわけです。
   なぜなら、全く異なった沢では、「もしかしたら、根拠・データは示されていないが、Bの論文の結論も
  正しいかもしれない」という詭弁がまかり通りかねないからです。とはいっても、元々、Bの論文には、
  結論付けるだけのデータ自体が元々存在しなかったのですが…。
◎ もう一つの理由は、B論文の沢は、元々、ナガレタゴガエルの個体数は極端に少ない場所なのです。
  これはすぐに推測できたことなのですが、「なぜ?、この盆堀川などを調査地にしたのか」が、
  最大の疑問であり、B論文の著者K氏の最大のミスだったのです。人間でいうならば、アラスカの様な
  ほとんど居住していない・できない場所が、B論文の調査地:盆堀川なのです。それゆえ、隣りの沢:
  小坂志川にしたのです。
◎ さて、私の最初の考えでは、漠然と、「このカエルは、繁殖期に数百m〜1kmは移動するだろう」と、
  推測しました。そこで最初は、「調査流域を2kmほどに設定し、瀬・トロ・淵などの地形ごとに、
  10-20mの区間を1区間として区分する。冬眠期には、何としても、1000mの流域当たり・1000匹位は
  捕獲して、区間(10-20m)ごとに異なるマークをする=グループマーキングをする。そして、産卵移動期
  には、ネットトラップで、移動中の個体を捕獲し、冬眠期のマーク個体の再捕獲を試みる。また一方、
  産卵移動期終了後にも、どうにか工夫し捕獲する。この時の、冬眠期マーキング個体の再捕獲データ
  から、移動距離やルートを推定しよう。」と、考えていました。
◎ まずは、地図上からも、また現地を何度も下見して、かつ、「試しに冬眠期の個体の捕獲」をした上で、
  最適と思える調査流域を決定しました(初年度は1200mほど; 3年目以降は、2400mほど)。そして、
  1/5000の地図 & 1/1000の地図を元に、実質、1/500の、詳細な調査地の地図を作成しました。
→ 詳細は、【5.ナガレタゴガエルの文献・資料のB】参照

★【課題は、「冬眠期に大量捕獲できるのか?」「繁殖期の終わりにも大量に捕獲が可能なのか?」

◎ 一般に、野生動物の場合、野外では、繁殖期に繁殖場所でなら、たいてい工夫すれば、相当数が
  捕獲できます。しかし、非繁殖期の冬眠期(or 夏期)には、大量捕獲は難しいのです。
 ⇒ 「個体が集中しない」「草や薮がひどくなる」「鳴声が聞こえない」等の理由からです。
  けれど、移動行動の追跡調査のためには、非繁殖期にも大量捕獲できなければ、有効なデータ:
  再捕獲データが取れないのです。
◎ そのため、調査開始時には、ナガレタゴガエルの様に、「移動距離が大きい」&「生息域が、全くの
  野外の開放された広範囲な源流域」といった種で、「繁殖期以外に多数の捕獲をすることなど
  可能なのか? また仮に繁殖期に大量捕獲し・大量の個体にマークしても、その後に、相当数の
  再捕獲など可能なのだろうか?」と思ったものです。
   それゆえ調査開始時には、「どうにかして、冬眠期に最低でも1000mほどの流域で1000匹位は、
  捕獲・マーキングしなければ、調査など成立しない。」と思い、これ位の捕獲が可能でなければ
  調査はあきらめるしかないかと思っていました。
   ちなみに、一般に野外での追跡調査で、「中型以上の動物」なら、発信機を10や20の個体に付けて、
  半月や1ヶ月間、追跡すれば、およその見当もつくでしょう。また、「小型動物でも、それほど移動せず、
  再捕獲も容易な種」なら、少数の個体にチップを埋め込み、何度も再捕獲を試みればいいでしょう。
   けれど、カエルのような小型動物では発信機での追跡は困難であり、しかも、とてつもない広範囲を
  長距離移動して再捕獲が容易でないナガレタゴガエルのような種では、大量にグループマーキング
  するしかないのです。
★ 結局、実際の所、最低でも、冬眠期に、毎年1000〜2000匹ないし、それ以上はマーキングしないと、
  まともなデータがとれなかったのです。なぜならば、「毎年、冬眠個体を流程1000m当たり1000匹
  捕獲しマークしても、繁殖期での捕獲時のマーク個体の再捕獲は、毎年約10%」;更には、「1年後の
  冬眠個体の捕獲調査時に、前年のマーク個体が再捕獲される割合は、約1%」なんですよ。
  この意味わかりますか? 莫大な生息数と移動距離を意味しています。
  → これらから個体群密度;生残率(生存率)が推定されるのです。
  つまり、毎年、100匹程度、捕獲・マークしても、ほぼ最捕獲できないんです。
★【冬眠期:12−1月】: 調査1年目の実質10日目位で、およその「冬眠場所の特徴」が判明; 
    & 調査開始から7,8年目位で、詳細な特徴が判明。
◎ 初年度の冬眠期・捕獲調査では、最初の頃はまだ、「半日=4-5時間で、40-50匹位」しか
  捕獲できず、「この程度じゃ、まともな再捕獲データなど取れないな。絶対、沢全体に莫大な数が
  生息しているはずなんだ。マークした個体を再捕獲するには、1日に100mほどの流域で100匹位は
  捕獲できなきゃ話にならん。」と、思っていたものです。
◎ それでも、試行錯誤を繰り返した結果、初年度の冬眠期・捕獲調査の、実質、10日目位で、ようやく、
  【ナガレタゴガエルの冬眠場所の特徴】が、わかったのです。それ以降は、1日:4-5時間の作業で
  平均150匹位、多い日には300匹以上が捕獲できるようになったのです。
  その後、筆者が詳細な「ナガレタゴガエルの冬眠の特徴」:(集中する場所の特徴・冬眠に入る時期・
  雌雄での相違・冬眠中の行動、等々)
を把握したのは、実質調査、7,8年後の2002年頃です。
※  今では、ただ単に捕獲するだけ=冬眠個体の多い場所をねらって捕獲するなら、半日で300匹位は
  容易なのです。ただし、調査のための捕獲の場合は、多い所・少ないところに限らず、調査流域区間を
  下流から上流へと、まんべんなく捕獲し、1日当たり、100−150mほどの区間を捕獲しているのです
  (単に捕獲するのが目的ではないので)。
★【産卵移動期:2月】: トラップで、大量捕獲が可能。
                       調査には利点だが、無用な乱獲・大量死を招く恐れも・・・。


◎ ナガレタゴガエルの特徴:「超長距離の水中・水底の回帰移動」&「超莫大な生息数」のために、
  産卵移動期に沢の水中にネットトラップを仕掛けると、莫大な数が捕獲できてしまうのです。
  ピーク期の数日は、多数のトラップに1日で200-300匹;多いトラップでは1日で700-800匹も入るのです。
  このことは、調査上においては、冬眠期のマーキング個体の再捕獲、等のためには長所です。
  が一方で、逆に大変・危険な要素をはらんでいるのです。
@.「一つに、へたにまねをすると、大量死を招くこと」。
★ 筆者自身、最初の2年間の繁殖期におけるトラップ捕獲では大量死させてしまったのです。
  特に初年度は、全トラップ捕獲数の約8%も衰弱死させてしまったのです。
  3年目以降は、注意を払い、捕獲のための死はほとんど出さず、全体の0.1%ほどですが…。
 → 詳細は、【5.ナガレタゴガエルの文献・資料のB】参照
  この報告書にも詳細に書いていますが、単に興味本位で沢にトラップをしかけて捕獲するとトラブル
  & 大量死を招きます。
◎ 実際、筆者の調査地以外で、トラップ捕獲による大量死の事例が既に起きているのです。
  そのため、「漁協に断ること」& 「毎日1回はかかさず、中身を回収すること (→ トラップをしかけ
  数日放置しっぱなしにすると、低水温・流水圧・個体同士の圧力で衰弱死・凍死するためです)」を
  必ず守ることです。※ あまりに流れの速い所にネットを設置すると、丸2日位放置しただけでも、
  ネット内に入ったカエルは、水圧・低水温で死んでしまいますから。
A.「また一つに、ネットでの販売などを目的とするやからが、大量捕獲して持ち去る危険があること」。
★ 実際、筆者の調査地では、毎冬、決まった数名のグループがナガレタゴガエルを大量捕獲し
  持ち去っている。
  筆者の場合、調査を目的としていて、これまでに、14万匹位を捕獲していますが、持ち去るわけでは
  ありません。
  いすれにせよ、ナガレタゴガエルは、単に捕獲するだけなら、誰でもが繁殖期の1シーズンだけで、
  数千〜数万匹など簡単に捕獲できてしまうほど莫大に生息し、魚のような回帰移動行動をするのです。
★【春眠期:3−4月】: 調査3年目頃には、【春眠場所】の特徴を把握。

◎ 筆者が、調査初年度から推測したとおり、「ナガレタゴガエルは、繁殖活動後、3月〜4月中旬・下旬
  まで【春眠】」をするのです。ただし、冬眠期捕獲調査と同様、最初は、春眠期の個体を捕獲するのに
  慣れるのには若干、苦労しました。試行錯誤の結果、およそ、調査3年目には、およそ春眠場所の
  特徴を把握できました。そして、冬眠期と、ほぼ同じ位の割合で捕獲できるようになったのです。
★ 元々、ナガレタゴガエルのような早期繁殖種:冬〜早春に繁殖・産卵する種(ニホンアカガエル・
  ヤマアカガエル・日本のヒキガエル、等々)は、繁殖活動後、しばらくの期間、春眠するものなのです。
  → 餌がまだ無いから・餌となる昆虫類などがまだ活動してないからです。

A.[1998年度〜2005年度]:
【秋の回帰移動】の概要解明から、年間の回帰移動の概要が判明。

◎ 【秋の回帰移動:10−12月】: ナガレタゴガエルは秋に長距離の回帰移動をする。
  調査開始前には、「ナガレタゴガエルが移動行動するだろう」といっても、「平均数百m程度」&
  「冬の産卵移動期のみ」と思っていたのです。
  ところが、初年度のデータから、「産卵移動期だけで数km移動する個体がいること; 1km以上
  移動する個体などは多数いること」が判明したのです。
  更には、当初は、全く想定していなかったのですが、調査初年度の冬眠期捕獲調査の結果から、
  「ナガレタゴガエルの場合、産卵移動期よりも、冬眠前に長距離、沢の水中・水底を移動行動して
  いないとおかしい」と推測されたのです。
★ → その後、外国の多くの文献を調べる内、「典型的な回帰移動をする種の場合、冬の繁殖期よりも、
  その前=『冬眠場所までの秋の回帰移動』の方が長距離なのが、顕著であり・当然であること」が
  わかりましたが…。
◎ そして満を持して、野外調査5年目:(1999年10月〜)に初めて、秋の回帰移動行動の調査を開始
  したのです。その結果、およそ推測どおり;反面、予想をはるかに超える、移動行動をしていることが
  判明しました。
◎ その後、2001,2002,2005年度に総合的に、秋〜春の調査をした結果、秋の回帰移動の詳細が
  判明したのです。特に2005年10月〜2006年3月の調査結果から、
  年間の5つの生活期の内、【夏の活動期】以外の4ピース:
  【秋の回帰移動期】【冬眠期】【産卵移動期】【春眠期】・が埋まり、
  年間の回帰移動行動の概要が判明したのです。

◎ ただし、未だに、【夏の活動期】については、未調査であり推測のみです。
  この点については、→ 【4.多くの人が誤解している点:4(3)@・A&S】参照

B.[2006〜2014年度]:論文の執筆 & 右下肢の半麻痺が固定・体調を崩し何度も寝込む。
◎ 2005年に投稿した、冬の産卵移動行動開始に関する論文が、2007年3月に publish された。
 → 内容は、【5.文献・資料のE】参照
 
◎ その後も、少しずつ、きちんと全て国際誌に発表していくつもりでしたし、今もそうなのですが・・・。
※ 私は、生まれつき脊椎の変形から神経・関節に障害があり(身体障害者手帳4級)、二十歳前後から日常生活に支障をきたし、 入退院手術を繰り返してきました。10年ほど前からは症状が悪化固定し、特に2004年からの5年間位は、何度か長期寝込むこともしばしばでした。
  ずっと長く座っての作業や、同じ場所に立ち続けての仕事などが、元々つらかったし、もうできないのです。 私の体の自由が利いていたなら・・・、経済的に余裕があったなら・・・、もっと早くに、ほぼデータのそろったナガレタゴガエルの研究のまとめを 進めたたのですが・・・。そして、その目処が立てば、自然観察会や生息地域の保全活動等に力を注ぎたかったのですが・・・。 いかんせん、体が、&、お金が無く・・・、研究のまとめ、公表が遅々として進んでいません。 それでも、上述の様に、行動生態面での調査データが、ほぼそろい、また、個体群生態面でも、多くの詳細なデータがそろい、 多くの論文をまとめていかなくてはならないし、どうにかこうにかそうしていくつもりです。

C.[2015年度〜]:最終目的:「性比の年変動・性転換の要因」の解明に目途が立つ
◎ 2015年度から、論文執筆投稿を再開。
※ 2004-2006年度に、いったん、論文執筆開始するも、長期、体調悪化し中断していた。
◎ 研究の最終テーマの3つの内の、1つである、 
  [2].「世界のカエルで唯一、秋に抱接行動を開始し、冬眠期中にほとんどの♀の抱接が完了;
  その上、繁殖期にでさえ、超長期間に及び、抱接:ペアリングが継続すること」;の論文のまとめ開始。 
◎ 最メジャーな雑誌2誌に投稿し、よいコメント・評価を受けるも、最後には、掲載を見送られる。
  いったん、このテーマの投稿は保留にする。⇒ 内容を3分割することにする。  
◎ この[2] のテーマのデータをまとめる過程で、やっとやっと、
  [3].「真の個体群性比&その年変動 & 世界の両生類で唯一、野外で性転換が生じている要因」が
  わかった。調査開始以来26年目にして、世界の両生類で唯一、自然状態:野外で、性転換し、
  個体群の性比が年変動している、『その要因&年変動の理由』が、やっとやっとわかった。

  自分が生きているうちは無理とあきらめていたが…。
  
 → 内容の一部は、【3.ナガレタゴガエルの特徴のABC】参照。
&【5.文献・資料のKLM&その下の記述】を参照
◎ 2015年に投稿した、秋の回帰移動に関する2本の論文が、2017年4月&8月に publish された。
 → 内容は、【5.文献・資料のFG】参照



(3).<毎年度の調査方法の概要>
★.最低限の必須内容:@・A ⇒ 『個体群密度』・『性比』のデータだけは継続取得したいので。
[@.冬眠期の素手・タモアミによる捕獲・マーキング] & [A.冬の産卵移動期のネットトラップ捕獲]
◎ 【12-1月】の冬眠期に1500匹前後(1000〜4000)を捕獲し・捕獲区間ごとにグループマーキング。
  → [雌雄比:♀:♂の比率];[前年度マーク個体の再捕獲から生残率];[子ガエルの調査]、等々。
◎ 【2月】の繁殖期に5000匹前後(3000〜10000)をトラップネットで捕獲。
  → [冬眠期マーク個体の再捕獲から個体群密度];[繁殖期間];
    [繁殖行動開始の誘発水温(♂♀での相違)];[前年度マーク個体の再捕獲から生残率]、等々。
※.冬眠期・春眠期の[詳細な捕獲方法(詳細な場所・よい捕り方)]については、ここでは記載しません。
※.同様に、[繁殖期・秋の回帰移動の個体の、詳細な捕獲方法]もここでは記載しません。
※.真に真面目に調査研究をしたいという学生などには、個人的には詳細な捕獲方法等を教えます。
※.2003年度以降は、体力的&経済的な理由から、基本、「冬眠期〜繁殖期」の12月下旬〜2月末日
  ないし3月初旬迄の調査のみです。 ただし2005年度&2013, 2014年度は、最後の総仕上げ的な
  調査として、10月〜3月までの継続調査をしました。

@.【冬眠期】: 12月下旬〜1月末 or 2月初旬に、調査区間内で、100m当たり100匹ほどを捕獲し、
  グループマーキングしてリリース。約1600mの流域を、最低の基本調査区間としていますが、
  過去に4年度は、約2500mの区間で捕獲しました。
◎ 捕獲は、主にゴム手袋をした素手での捕獲で、残り(全体の4割位)は、タモアミでの捕獲です。
◎ 毎年、12月末頃〜3月まで、沢の数ヶ所に、自動記録温度計を設置。秋の回帰移動の調査を実施
  した年では、10月中旬〜4月迄、沢の数ヶ所に自動記録温度計を設置していました。
※ 以前は、1日当たり、4時間ほどの作業で、平均150匹ほどを捕獲できていました。
  が、2001年度から毎年、私の調査地で、数名のグループが、冬眠期に捕獲し、沢を荒らしていきます。
  (一部は、ネット等で売買されています)
◎ 一方、「1998年〜は、小坂志川の上流域で大規模な伐採・林道造成」;「2007年頃〜は、小坂志川の
  中流・下流域でも伐採」; 「2010年〜は、矢沢で大規模な杉林の伐採」;…がされています。
  残念ながら、矢沢・小坂志川ともに、毎年の様に、杉林伐採のため、沢が荒れ続けています。
  このため、冬眠期のみならず、他の時期の調査もやりにくくなっています。
A.【冬の繁殖移動期】: 2007年以降は、基本的に、1月末〜2月末日迄、沢の2・3ヶ所のみに
  トラップネットを設置し、毎朝、中身を確認しています。いったん、バケツに中身をあけ、流下個体数、
  マークの有無、ケガの有無、♂・♀・ペア・産卵済みの♀を区別して集計しチェックした後、下流部へ
  リリースしているのです。
◎ 以前は、漁協に許しを得て、3月下旬頃迄、完全に流下移動行動が終結するまで調査もしていました。
  が、今は、2つの理由から、2月末日で終えています。一つは、「体力面」; また一つは、「3月1日は
  『渓流釣りの解禁日』で、釣り人との無用なトラブルを避けたいから」です。
◎ また一方、過去のデータから、「7,8年に1度の寒い冬で無い限り、この周辺では、2月末日迄に、
  繁殖活動のピークが終了することがわかっているから」です。
B.【春眠期】:3月中旬〜4月中旬に、 冬眠期の捕獲とほぼ同様な場所 & 同様な方法で捕獲し調査。
 春眠期調査の最大の問題点: 3月1日に渓流釣りの解禁になるため、特に、土日曜には、複数の
  釣り師が、沢に入渓します。カエル捕獲のため、長い時間作業していたり・特に石をひっくり返したり
  して沢を荒らしたりしている状況では、釣りになりません。

◎ 筆者も渓流釣りをしてましたが、釣りをする側からしたら、渓流釣り解禁後に、ナガレタゴガエルの
  春眠個体捕獲などされたら、釣りになどならないのです。これで、問題を起こした連中もいますし。
※  他にも、春眠期の調査には、冬眠期捕獲とは異なる、多数の注意点がありますが、今はまだ、
  春眠期の詳細は、ここでは明かせません。
C.【秋の回帰移動期】: これまでに計6年度、10月中旬〜12月中・下旬迄、沢にトラップネットを
  設置して調査しました。秋の調査をした年度は、基本的に、そのまま、3月まで、トラップを継続設置し、
  冬の産卵移動期に継続調査でした。
◆→ より詳細は、【5.文献・資料のFG】参照



(4).<これまでの各年度・各活動期の捕獲数の概要>
★ いったん、非表示にします(2018年度までに約14万5000匹捕獲):
 




(5).ナガレタゴガエル卵の初期発生観察のための教材としての研究>
★ 工事中:◎ 少しずつ加筆していきます。
→ とりあえず詳細は、【5.文献・資料の@A】  
 


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